MET Opera The Magic Flute
Metropolitan Opera
The Magic Flute (魔笛)
@Metropolitan opera house
★★★★☆(星4/5)
ニューヨークといえばブロードウェイのミュージカル!と思う方も多いかと思いますが世界最高峰のMETオペラも必見です!
なんせ日本の映画館でライブビューイングするくらいですから!
こちらがメトロポリタンオペラハウス。
オペラハウスを中心にコの字型にホールが3つあります。
左にはニューヨークシティーバレエの本拠地、デイヴィッドHコークシアター(今シーズンはくるみ割り人形)、右にはニューヨークフィルハーモニックの本拠地、デイヴィッドジェッフェンホールがある豪華な空間です。真ん中に噴水があってとっても素敵。
日替わりでオペラが上演されていて、私が行った時は魔笛、メリーウィドウ、フィガロの結婚などが週2でやってました(多分…記憶が曖昧)
今はこんな感じのスケジュール。毎日同じ演目をやっているわけではないので、行きたい演目のやっている日にちをきちんと確認してから行くのがオススメです。
さて、『魔笛』。
個人的に大好きなんです。魔笛。
次に好きなのは『こうもり』(笑)
小さい頃はオペラ歌手になるんだ!とか言って暇さえあれば魔笛を聴いているような変わった子でした。
ロビーはこんな感じです。写真が悪すぎて何も伝わりませんが、大階段がとても素敵です。
オペラなのでさすがに着飾った人が多いですね…私もそれなりのワンピースを着て行って正解だったと思いました!
可能であれば、きちんとお洒落をして行くことをおすすめします(^^)
(ブロードウェイミュージカルはみなさん結構カジュアルな格好でしたよ!ジーパンの人も多かったです!)
席に着くとなんと向かいの手すり?に字幕が…!この発想はなかった!
ポチポチすると言語も選べますし、オフにすることもできます、すごい、マイ字幕。
二階席の後方の席からもオケピが見えたので、縦長急勾配でオケピが奥まっているブロードウェイの劇場とは少し違った作り。開演直前にはぶら下がっているシャンデリアが上がります。素晴らしい配慮!
開演すると、さすが世界のMETオペラ、ハイセンスな舞台装置や衣装に驚かされます。
回る盆を上手く使って進んでいく世界観を表現していました。
※写真はyoutubeよりhttp://www.metopera.org/Season/2017-18-Season/magic-flute-holiday-mozart-tickets/
↑ここから下にスクロールすると動画が見れます。
私はこの舞台装置がお気に入り。組み合わせたりバラバラにしたり…抽象的で表現の幅の広がる装置はいいですね。
侍女3人のお面の演出は凝っていました。取り外し式。現実離れした存在を上手く表現しているなぁ…。
物足りなさを感じたのは夜の女王の演出。もちろん夜の女王のアリアは圧巻ですよ!
ザラストロ(太陽神)の部分の演出があれだけ派手なのに夜の女王はそんなもんか…と。
ただ、派手な舞台装置を使っていないだけあって後半に娘のパミーナと掛け合うシーンで「親子」の距離を感じました。それが狙いなのかな…。
パパゲーノ役の方のコメディアンぶりが素晴らしい!
空中に料理が出てきてパパゲーノの周りを浮遊するシーンの演出、可愛くて気に入りました。「娘か可愛い女房が一人」の華やかな演出も好きです。
あ!森の中にクマが現れる演出が数回あるんですけど、可愛すぎました。ホントに。
全体を通して動物の演出が凝っているなぁ…という感じ!少年たちの乗る鳥もすごくよくできていました。
タミーノとパミーナが一緒に火や水を潜り抜けるシーンが少し味気なかったかな…
でも誰が演出してもあのシーンはあんな感じになる、気がする(笑)
ちなみにMETオペラなんと全編英語なんですね、衝撃。字幕は何のためにあるんだとか思っちゃいますけど、歌の聴き取れない所とか英語字幕があるので超わかりやすいです。
しかし、ドイツ語版に慣れている私には歯の浮くような何とも表現しがたい不思議な感覚に(笑)
歌詞がしっくりはまらないのはいただけないな、と個人的に思いました。
さすが世界最高峰というだけあって、どこを切り取っても美しいです。
お話も面白くわかりやすいですし、視覚的な美しさ、素晴らしい歌も堪能できるいいとこどりの作品なので、ちょっと敷居が高いな~、オペラ観たことないな~と思っている方も是非トライしてみてください!値段も席によっては案外安いので!!